雰囲気を文字にするってどういうことだろうか
先日、取材でお世話になったある人と食事をしていたとき。お酒も飲んで程よく気持ちよくなったところで「私が書いた記事、正直どう思いましたか?ちゃんと◯◯さんの伝えたいことを文字にできていたでしょうか、、、」と聞いてみた。
というか、お酒が入っていなかったら怖くて聞けなかったかもしれない。
う〜ん、そうだね、、、としばらく考え込んだあと、慎重に言葉を選びつつも思い切った様子でこう言った。
「確かに私が言ったことは書いてあった。けど、本当に言いたかったことは書かれていなかった」と。
この言葉がスーッと入ってきた。自分のなかで不思議なくらいに腑に落ちた。今までたくさん取材をさせてもらってこれまでいくつも取材記事を書いてきたけど、正直いつも心のどこかで「これでいいのかな?相手が本当に言いたかったことをちゃんと伝えられているのかな私は」とモヤモヤしていた。
でも、そのモヤモヤの原因が一体どこにあるのかいまいちわからなかった。
雰囲気を文字にする
その人の言葉でハッとした。私が今まで書いた記事というのは、単なる音声のコピペだったのではないかと。
相手が言った言葉にとらわれ過ぎて、取材時に相手が醸し出す雰囲気や想いを言葉としてきちんと伝えられていなかった。
大事なのは相手が言った言葉ではなくて、その場のリアリティや雰囲気もきちんと文字にすることだと、その人は教えてくれた。
それができていないから、私の書く文章はどこか平坦で臨場感がないのだ。相手の想いを汲み取り、相手が言いたかった以上の言葉に翻訳する。
記事を読んだ相手は「そうそう、私はこう言いたかったんだ」と気づくきっかけにもなったりするんだと。
最初から記事の構成をガチガチに決めすぎるのもよくないのかな。「あれもこれも聞かないと!」と考えてしまって、せっかく温まった雰囲気がまた振り出しに戻ったりしてしまうのは、私の雰囲気づくりのなさが原因だ・・・。
もっと取材頑張って雰囲気を文字にできる、読んだ人もその場にいたかのような臨場感のある記事を書けるようにならねば!!
それも大事だけど、まずは仕事と100%真剣に向き合おう。私にはその気持ちが足りないのだと思う・・・。そしてもっと人のことを想える人になろう。うん。